●小嶋健太さん(長野市茶臼山動物園)
設置 : 2019年11月
機種 : 200S
長野県長野市の茶臼山動物園で、飼育員として働いています。1983年に開園した当園は、長野市街地の南西部にあって、自然植物園や恐竜公園も隣接しています。市民の憩いの場として、家族連れを中心に長年親しまれています。
園内のほぼ真ん中あたりにあるのが「こどもどうぶつえん」。うさぎやモルモット、ヤギやアルパカなどと間近でふれ合えるエリアです。餌をあげたり抱っこができたりと、小さなお子さんには大人気ですね。動物に直接触るので、出入口の横にある手洗い場で必ず手を洗っていただくようにお願いしてるんですが、特に冬は手が切れそうなくらい水が冷たくて、洗わずに行ってしまう方もいらっしゃったので、どうしたらいいかと悩んでいたんです。場所的にガスや電気を引くのが難しいこともあり、何かいいものはないのかなと探していました。
たまたま地元の新聞で、電気が必要ない太陽熱温水器SOLA HEATERの展示会の広告を見たのがきっかけでした。展示会で話を聞いたら、さらに興味がわいて。問い合わせてみたら、日本ソーラーシステム長野の藤沢社長が園まで来られて、デモンストレーション用のセットで丁寧にSOLAの仕組みを説明してくださいました。
設置場所は園路脇の斜面ですが、固定する土台のコンクリートを入れたくらいで、ほかに大がかりな工事は必要なく、導入はスムーズでした。南に向けてあるので、気温マイナス10℃くらいに冷え込む真冬でも晴れれば十分に水温が上がります。お湯を使い切らなければさらに加温され、冬でもそのままでは熱すぎる時があるので、温度調節器を使って、ぬるま湯程度で出るようにしています。やはり寒い時期には小さなお子様を中心に皆さん「温水が出ます」と書いてある蛇口を選ばれますね。冬ならこのくらいの温度でも十分と喜んでいただいています。エネルギーについて子どもたちに考えてもらう意味でも、電気や燃料を使わずにお湯ができるSOLAをここに設置してよかったですね。
実は、園の職員も、わざわざここに寄って手を洗っていくんですよ。動物園って、餌の解凍などお湯が必要な場面は意外と多いんですけど、お湯が出る場所は限られているので、スタッフはなかなか苦労してます。将来、例えば、SOLAのお湯でニホンザルのサル山に温泉をつくってみたら面白いんじゃないかなんて考えています。